2026/08/04 18:02

「野菜には健康維持のために大切な栄養素が含まれているから食べましょう」と言われます。

しかし、同じ野菜でも季節、地域、育て方によって栄養価は違います。食品成分表の値は平均値です。大切なのは体に必要な栄養素がバランスよく入っている野菜を食べることです。

野菜の成長に重要な栄養素である窒素、リン酸、カリウムは野菜にとって主食です。だから、根から積極的に吸収します。化学肥料はこれらの栄養素がすぐに吸収できるようになっています。

一方、人が健康維持のために必要とされるビタミンやミネラルなどの栄養素は、野菜にとっても必須ですが、必要量がごくわずかなため、それらを探しだして吸収するのではなく、主食の栄養素を吸収する過程で一緒に取り込んでいます。

ビュッフェで主食をとった時に副食を一緒に選ぶのに似ています。だから、そこになければとりません。主食だけ食べていても体は大きくなるかもしれませんが、副食に含まれている微量要素が少なければ、病気にも弱く、栄養価も低くなる傾向があります。

有機肥料は動物や植物を原料とした肥料です。だから、主食の栄養素とともに、副食の微量要素が含まれています。有機野菜が健康にいいと言われるのはそのためです。

ただし、有機肥料なら何でもいいわけではありません。原料によって成分や分解されやすさが異なるからです。

私たちが、栄養バランスがいい食事を、ゆっくり時間をかけて食べることが大切なように、野菜も主食と副食の栄養素がほどよい割合で含まれているものを、ゆっくり吸収しながら成長することが大切です。

(NPO法人代表 大角昌巳)