2026/10/07 07:57



農場を耕していると、いろいろな鳥が土の中にいる虫を見つけてやってきます。土の中には、有機物を分解する微生物がいて、それらが虫たちの命を支えています。

有機物とは、植物や動物など、生き物に由来するものをいいます。有機肥料は有機物を原料にした肥料ですが、微生物が食べて分解してくれて植物が吸収できるようになります。だから、有機物なら何でもいいというわけではなく、微生物にとってのご馳走でなくてはいけません。

当園では、ダシを作る食品工場から出る植物や魚などの残さと、枯れ草を混ぜてペレット状にしたボカシ肥料を使っています。

私たちは、動物や植物を食べ物として、炭水化物、たんぱく質、脂質などの栄養素を取り入れます。栄養素は元素からできていて、植物が生長するのに不足しがちなのが、肥料の三要素である窒素、リン、カリです。化学肥料はこれらを多く含んでいます。一方、微量要素は土に含まれています。土の有機物が減ると、土の中の養分の状態も変化し、植物が吸収できる量に影響します。

肥料の三要素を与えると、植物は大きく、見た目よく育ちます。しかし、大きくなることと、栄養バランスがよいこととは別です。人間が糖分を多くとって太ることと、健康であることが同じではないのと似ています。

食品成分表の数値は標準的な値で、野菜の栄養成分は、土や肥料、季節、品種、育て方などによって変わります。

豊かな土を耕していると、鳥たちが自然と集まってきます。そんな土地で、季節に合った野菜を育てるのが有機農業です。そうして育った野菜は、きっとおいしくて、栄養があり、生きる力があるのではないかなと思い、食べてくれた人の笑顔を思い浮かべながら、畑を耕しています。